浮気には、一時的なただの遊びである場合や、パートナーへの心離れなどから本気で相手を好きになる場合などさまざまあります。
結婚後、一般的に男性は安心すると狩りの本能から浮気をするケースが多いですが、女性は男性が気づかないうちに夫や家庭、夫婦生活などのストレスをためこみ、現状の不満がきっかけで浮気する傾向があるようです。専業主婦で子供がいる、仕事をしながら家事をしているなど状況によっても異なります。
妻が浮気をする原因・理由は?浮気をしやすい状況や、不貞行為発覚後の慰謝料請求や離婚などの対処方法まで、女性の浮気・不倫についてご紹介します。
妻が浮気をする原因
夫が自分を女性として見てくれない
女として認められたい、愛されたいという承認欲求が不足したとき、自分を女性としてあつかってくれる男性があらわれると他の男性との恋愛に走ることがあります。
一昔前とは違い、いま4~50代、それ以上の女性もまだまだ現役です。女性は、いくつになっても女として見られたいものです。これは女性にとって大きなテーマです。
妻を名前でなく子どもの「お母さん」としか呼ばなかったり、オシャレをしても褒めなかったり…など、ささいなことで女性は傷つきます。そんなことが積み重なると、男性が思っている以上に女性はさみしさを感じます。
50才前後、人生の残り時間に気づいた場合
夫が女性として見てくれないどころか、まるで家政婦のようにあつかわれる。亭主関白の名を借り男尊女卑の考えを持ったまま妻をないがしろにする夫に長年耐えてきた妻が、残り時間は自由に過ごしたいと家庭の外に出るケースです。
更年期症状や体の衰えを感じ、「女性として元気に過ごせるのはあとどれくらいだろう?」と考えたとき、もう一度恋愛をしたいと思うことがあります。子どもの成人をきっかけに、自分のための趣味や仕事をはじめ、今後の生き方をあらためて考えるタイミングでもあります。
セックスレス、性の不一致
性的欲求から浮気・不倫になるケースは多いです。セックスは多幸感を感じさせるドーパミンという脳内ホルモンを分泌します。しかしこれが長期間なくなると、自然と心もギスギスしやすいです。
女性にとってセックスやスキンシップは「愛されたい」という精神的欲求がベースにあることも多く、セックスレスが男性以上に精神的ダメージを与えることもあります。そのためセックスレスが精神的・身体的ストレスになり不眠や体調不良を引き起こし、うつ病になってしまう女性もいます。
そんな中パートナーとの間で欲求を解消できず、実際は夫のことが好きでも、別の異性に目が向いてしまうのは自然かもしれません。人間の防衛反応から、そうなる前に解消しようとしてしまうこともあるでしょう。
つり合いにくい男女の性欲のピーク
性欲をコントロールする男性ホルモン(テストステロン)は女性にも分泌されていて、男女ともに20才前後に分泌量がピークになります。そのため生物学的に、男女とも性欲のピークは20代とされています。
ところが、「男女の性欲ピークはズレがある」と言われます。これには「女性の性欲は年齢を重ねるにつれて増す(30~40代)」と言われることが一因にあり、次のような理由が考えられます。
- 育児がひと段落し、精神的・肉体的に余裕ができる
- 経験を重ねるにつれて若い頃のようにセックスが苦痛ではなくなる
- 女性ホルモン(エストロゲン)が減少し男性ホルモンが優位となり、積極的になる
そんな女性に対し、男性に分泌される男性ホルモンは10~20代にピークとなることが多く、その後は徐々に減っていきます。それに加えて、女性に余裕がでてくる30~40代の頃、男性は働きざかりのピークで、責任ある仕事をまかされることも多い時期になります。
仕事のストレスや体力の衰えから性欲がさらに減り、夫婦はセックスレスになります。すると女性が満足しにくくなり、浮気で解消するケースがあります。
セックスレスについての調査ではこんな結果が
既婚者向けSNS「アシュレイ・マディソン」が世界約7万5000人の会員へおこなった調査では、不倫に走る動機として「セックスレス」と回答した日本人女性は55%となり、世界平均の40%を上回っています。
「セックスレスの夫婦」についての調査では、年々セックスレスの割合が増え、約半分もの夫婦がセックスレス状態ということになります。
「積極的になれない理由」については、女性では「面倒くさい」、男性では「仕事で疲れている」という意見が目立ちます。
たとえ気分がのらなくても、妻を拒絶するような態度はNGです。
妻の欲求に応えられなくても、ふだんから女性として接し、愛のあるスキンシップをすることで浮気を防げるかもしれません。
浮気のきっかけ体験談
産後、色々と大変な時期から夫とのスキンシップがなくなり、子育てが落ち着いた頃夫に求めようとしたところ見向きもせず、そのまま数年が経過してしまいました。
夫は私のことを子どもの母親としか見ていないようで、このまま一生不満を抱えたまま生きなければならないと思うととても虚しくなってしまい、浮気をしてしまいました。
夫の行動に耐えがたい部分がある
- 威圧的な態度や暴力をふるう
- 束縛をしすぎる
- お金の使い方が荒い
- 家事や育児に協力してくれない…など
生活を共にすることが苦痛になり、家庭でのストレスがたまって外の男性に癒しや発散を求めてしまうケースです。結婚当初は気にならなかったささいなことでも、一緒に暮らすうちにズレが大きくなっていくことがあります。
互いに不満な点について話し合おうとしても、聞く耳をもたない場合は、さらに気持ちが冷めやすいです。夫に理不尽な態度を取られ続け不満がたまると、夫を生理的に受け付けない、というレベルにも発展しかねません。
浮気のきっかけ体験談
旦那は仕事などのストレスがたまると、ささいなことで突然キレるなど私にやつあたりすることがある人でした。そのことについて何度もやめてほしい、と伝えましたが何度もくり返され私に手を上げるようになってきました。
結婚5年が過ぎた頃からそんな旦那の行動に嫌気がさし、仕事で知り合った男性と浮気するようになりました。その後も旦那の行動は治らず、離婚しました。
夫の浮気や風俗通い
夫が外で遊んでいることを知って、腹いせや、相手がするなら自分もいいと思って、または夫の浮気がストレスになり自分も外で発散…など、夫の女性遊びがきっかけで妻も浮気をすることもあります。
夫の浮気などが発覚したときしっかり話し合い、誤解や不安をなくし、フォローをきちんとしておくと、妻の心離れを防げるかもしれません。
浮気のきっかけ体験談
夫の浮気がわかってから、謝罪され表面上は元の関係に戻ったものの今後の不安もあり、夫への気持ちが揺らぎはじめていました。
そんなとき、同じ既婚者の友人男性が親身に話を聞いてくれました。そのうち私も色々と頼るようになり、彼に気持ちがいってしまい浮気の関係になってしまいました。いわゆるダブル不倫です。何度か関係をもつうちに彼の存在がどんどん大きくなってきているので、タイミングを見て夫との離婚を考えています。
コミュニケーション不足
夫と一緒に過ごす時間が少なく、「さみしかった」という理由で浮気になるケースは多いです。夫の仕事がいそがしいのは仕方ないことです。
しかし、「次の休みは○○しよう」などのフォローや、ありがとうなどの愛情表現が何もなく、すれ違ったまま放置されてしまうと、自分にはもう興味がないのではと妻は感じ、追い詰められてしまうことも。
男性は仕事に追われ、妻の孤独感にまったく気づかないこともあります。そこへ自分を気にかけてくれる男性があらわれると、そちらへ惹かれていきやすいです。
姑との不仲に無関心な夫がいる場合
- 夫の実家や親戚と折り合いが合わない、理不尽な態度を取られる
- 義両親と同居や夫の実家へ帰省するとき、家事手伝いのように扱われる
そんなとき、夫が義両親の言いなりで味方をしてくれないどころか、話すら聞いてくれないとなると、大きなストレスになります。気づかいのない夫への不満・不信が積もると、徐々に気持ちも冷め、他の男性へ気持ちがいく原因になります。
刺激・非日常感を求めて
長く一緒に暮らしリラックスした関係は安心・安定をもたらします。しかし人間はその時々で様々な欲求が出てくる生き物で、そんな日常に慣れきってしまうと、刺激や非日常感が欲しくなることも。
恋愛には喜びや落ち込みなど様々な刺激がつきものです。禁止されるほどやってみたくなる・好きになってはいけないと思うほど熱を上げてしまう心理現象を「カリギュラ効果」「ロミオとジュリエット効果」と言います。
禁断の恋になりがちな浮気や不倫が麻薬のような効果をもたらし、やめられなくなるケースもあります。
夫とのみ交際し結婚した場合
見合い結婚や夫以外との恋愛をあまり経験せず結婚した女性が、結婚後しばらくしてから恋愛を楽しんでみたいと思うようになるケースです。いちど湧いた人間の好奇心を抑えるのは難しく、興味にかられて行動を起こすことがあります。
しかし色々と経験してみた結果、夫の良さが際立ち、夫の元へ戻っていくことも。
共通の趣味を楽しめる相手に出会った
スポーツジムや習いごと、趣味のサークルなどで、夫は一緒にしてくれないとあきらめていたことを共に楽しめる男性が見つかり、気分も盛り上がって恋愛に発展するケースです。
浮気をしやすい状況
夫とケンカをしたとき
特に夫がすぐ手をあげて威圧的になるなど、話し合いもできないような態度をとられると、気持ちが離れやすいです。
助けてもらったとき
ピンチを救ってもらった、仕事で助けてもらった、夫との不仲や様々な問題の相談にのってもらったとき、安心してその男性に心がかたむいてしまうケースです。秘密を2人で共有すると共犯者意識が生まれ、仲が深まっていきやすくなります。
酔ったいきおい
アルコールには自制心をゆるめ、気分を盛り上げる効果があります。さらに普段ためているストレスがあると、お酒をたくさん飲んでしまいブレーキが外れやすくなります。
妻の浮気を知ったときの対処方法
離婚したくない場合
冷静に話し合う
暴力的な態度はNGです。女性は男性の強い態度に対して恐怖を感じ、一気に気持ちが冷めてしまいます。関係を壊したくないなら、悲しかった、などの気持ちを冷静に伝えます。
許す
すぐにできることではありませんが、過去を蒸し返して相手を責めるような関係は、両者とも疲れます。
人間は1度や2度失敗する生き物で、怒りたい気持ちもあると思います。しかし、幸せになるためには過去の出来事にいつまでも固執せず、それを手放すしかないのではないでしょうか。限りある時間を、2人が楽しく過ごせるように使いたいものです。
浮気を防ぐには、ふだんから妻の様子を気にかけておくことが大切です。
妻の兆候や異変、小さなSOSに気づき、改善のための努力ができれば浮気にブレーキをかけられる可能性が高いです。
離婚を考えている場合
証拠をつかみ、離婚を有利に進める
浮気をしていた証拠をつかめれば、慰謝料請求など有利に進められます。
しかし自分で証拠をつかもうとするとバレるリスクが高く、失敗しやすいのでおすすめできません。離婚や裁判についての専門知識に詳しく、様々な事例に対応してきた調査会社に相談することで、失敗を避けられます。
まとめ
- 妻のさみしさ、様々な欲求に気づかないと、浮気といった問題が起きやすい
- 夫が好きでも浮気しまう状況と、夫への気持ちがなく離婚も考えてする浮気がある
- 妻の訴えに応じず、男性が改善の努力を放棄すると心が離れていく
人は誰かに必要とされることで自分の存在意義を感じるものです。もとから不倫したいと思ってすることは少ないです。それでもさみしい・かまってもらいたい・現状に耐えられないという感情が女性に与える影響は大きいです。
不満を感じると、どこかでそれを解消しようとし、それがアルコールや衝動買い、ギャンブルへの依存につながることもあれば、浮気につながることもあります。
日常の小さなことでも、積み重なると本人も気づかないうちに大きな不満になっており、ある日何かのきっかけで爆発。浮気などの衝動的な行動に走ってしまう可能性は、誰にでもあります。