結婚していても風俗を利用する男性はいます。それはなぜなのでしょうか。また、法律的に浮気と認められるのでしょうか。
女性としては理解が難しいかもしれない、既婚男性が風俗を利用する理由、法律的には浮気として認められるのかどうかなどを解説していきます。
法的な浮気のボーダーラインは?
法律的には「不貞行為」=婚姻(内縁)の相手以外との性行為を、民法第770条第1項第1号「配偶者に不貞な行為があったとき」と規定しており、離婚事由に認められます。
このように、法的にはパートナー以外と手をつなぐ、キスする程度は問題とされません。しかし、通常の性行為でなくても射精を伴うと「性交類似行為」として不貞行為に見なされる場合があります。
こんな風俗の利用は浮気になる!
基本的に風俗は本番(性行為)禁止で、性交類似行為をサービスとして提供します。しかし、本番を容認する店舗も少なくありません。つぎのような風俗の利用は、浮気になると思われます。
ソープランド
女性と一緒に入浴し、その際に性的サービスを受けられるお店です。表面上は特殊浴場ということになっていますが、暗黙の了解で本番ができます。
ヘルス(デリヘル/ホテヘル)
本番のないソープのようなサービスです。デリヘルは指定した場所に女性を派遣してもらう形態で、ホテヘルは指定されたホテルに出向く形態になります。
ピンクサロン
通称ピンサロ。複数人の男性客がいるフロアで、従業員の女性に性的サービスをしてもらうお店です。オーラルセックスが主流で、こちらも性交類似行為になります。
性感マッサージ
性的なマッサージをおこない、最終的には手で射精させるというサービス。店舗ではなく、デリヘルのように派遣タイプの場合が多いです。
ハプニングバー
従業員とではなく、客同士が交流してプレイや性行為をおこなうなど、フロアで自由に過ごす場所です。形態が特殊ではありますが、風俗の一種です。
同性愛風俗店
ゲイ専門の風俗店など、同性同士での行為も浮気と見なされます。これまでの法律では異性との行為が浮気とされていましたが、近年はLGBTへの見方も変化しています。
風俗通いに対する慰謝料の請求はできる?
前述のとおり、風俗の利用は離婚事由として認められる場合があります。では、慰謝料を請求することはできるのでしょうか。解説します。
旦那さんに請求できる?
風俗で性行為、もしくは性交類似行為をおこなった場合、利用した旦那さんに慰謝料を請求できる可能性が高いです。ただし、つぎのような証拠が必要になります。
- 風俗店の支払い明細
- 風俗店の会員証
- 風俗で性行為したことを認める書面や音声
風俗店のサイトをネットで見ていた、電話をかけた履歴がある、などは明確に利用したことを証明できないので、証拠としては弱めです。しかし、証拠はあるだけ集めておくと有利です。
風俗嬢や店に請求できる?
風俗嬢や店側は商売でしていることなので、店内で仕事として性行為をおこなった場合、慰謝料を請求することはむずかしいです。
ただし、風俗嬢と客としてではなく、プライベートで会って性行為していた場合、証拠があれば請求できる可能性があります。証拠としては、家やホテルに出入りする写真などが強いです。
既婚男性が風俗を利用する理由・きっかけ
男性はどういう理由やきっかけで、風俗を利用するのでしょうか。よくあるケースはつぎのとおりです。
性欲が強くて物足りない
非常に性欲が強い場合、パートナーとするだけでは足りず、風俗を利用する人もいます。たとえば、求めすぎて奥さんに断られた、誘いすぎは悪いと遠慮した、などの可能性が考えられるでしょう。
結婚後に風俗を利用する男性の言い分としては、「体目当てで愛はないから」「お金を払って性欲処理しているだけ」「排泄行為と同じ」というものがよく聞かれます。
妻がセックスに応じない
彼女・奥さんが性交を拒否する、もしくはセックスレス・夫婦関係の破たんで、性欲処理に風俗を利用する男性もいます。この場合「性行為できない」状況にあるので、強く咎めにくいかもしれません。
また、奥さんが妊娠していると、なかなか行為を求めにくいものです。たとえ拒否しなくても、つわりで苦しむ姿を見たり、「母親」の体に変化したりするのを見て、躊躇することもあります。
妻以外の女性とふれあいたい
一種の浮気願望のようなものです。男性は、本能的により多くの女性と交わりたいと思う、といわれます。そのため、奥さんは愛しているけれど、ほかの女性と遊んでみたい、というケースです。
もしくは、奥さんと最近不仲とか冷たくされたなどで、甘えたいけど甘えられない。そんなときにほかの女性へ癒しを求め、同時に性欲も解消できる風俗を利用する人もいるといいます。
ストレス発散や気分転換
非日常の感覚やプロのテクニックを楽しむために利用するパターンです。また、奥さんには内緒のアブノーマルな性癖などがあり、その欲を開放する目的、という理由も考えられるでしょう。
この場合は浮気目的ではないことが多いですが、ハマってしまって、なかなかやめられない可能性があります。
誘われたから
たとえば友だちと出かけたときに誘われたり、仕事上の付き合いや接待を受けたりして風俗店を利用することになるケースもあるようです。
その友だちと会うたび「また風俗行こう」と言われるとか、行った経験がなかったのに、誘われて一度行ったらハマって通ってしまう、ということもありえます。
パートナーの風俗通いは許せる?
では、世の女性はパートナーの風俗通いをどう思うのでしょうか。ananが20~30代の女性200人に「男性の風俗通い」に関するアンケートを実施。つぎのような結果になりました。
風俗は浮気だと思いますか?
7割の女性が「浮気だと思わない」と回答しています。その理由としては「お金を払って利用しているから」「男性は性欲がたまるから」「体だけが目的だから」とのこと。しかし、よく話を聞くと快く賛成しているというわけではなく、あまりよい気分ではない、という意見が多数。およそ5割が「風俗に行く男性を許せない」と回答していました。
風俗通いをやめさせる対処方法
世間的に風俗はセーフと考える人が多いにしても、風俗の利用にはリスクがありますし、通ってほしくない!と思う方もいらっしゃることでしょう。やめさせる方法はつぎのとおりです。
話し合いの場を持つ
単純に「やめて!」と感情的になるのではなく、「どうして風俗をやめてほしいか」をよく説明して、説得してみてください。そうすれば、彼の本音も聞くことができるはずです。
彼が「また昔みたいにキレイの努力をしてくれたら、やめる」とか、「もっとセックスの回数を増やしたい」など条件を提示したら、できる限り努力することで、彼もやめる努力をしてくれるかもしれません。
マンネリを解消する
彼との関係や性生活がマンネリなのであれば、解消する努力をしてみましょう。たとえば、彼が隠している性癖を聞いて実践してみるとか、見た目を大きくイメチェンするなどです。
また、風俗嬢のテクニックにハマっているのであれば、レクチャー本や動画などを見て技術を身につけるなど、「彼にまだ見せていない自分」を見せれば、きっと気に入ることでしょう。
性感染症に対する意識を高めてもらう
風俗へ行く本人も分かっているとは思いますが、風俗は性病・性感染症のリスクがあるということを再度認識してもらいます。
一緒に検査に行くことでその意識を高めてもらったり、「病気をもらうこともあるし、やめてほしいな」とやんわり言ってみたりしてはいかがでしょうか。
お金の管理を委ねてもらう
給料をおこづかい制にすることで、風俗に行くお金を減らすという方法です。自由にできるお金が少なくなれば、必然的に風俗通いをやめざるを得なくなります。
ただし、あまりにも縛りすぎるとケンカの元になったり、ほかのトラブルの原因になったりする可能性があるので、ほどほどがよいでしょう。
まとめ
風俗の利用には結構なお金がかかりますし、場合によっては性感染症をうつされてしまうリスクがあります。また、気に入った子と恋仲になる可能性もゼロではないでしょう。
このときに病気をうつされる、裏切られるなどの被害を受けてしまうのは奥さんです。それを防ぐため、話し合ったり不満を解消したり、努力が必要になることでしょう。